うわわ手帳と私のアスペルガー症候群
 10歳の少女が綴る感性豊かな世界


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うわわ手帳と私のアスペルガー症候群

高橋紗都・高橋尚美 著
大阪発達支援センターぽぽろ 協力
定価 1890円(本体価格 1800円)
ISBN978-4-86342-001-4 C0037

●私のような子どもたちや私のことを変と思わないで、きちんと理解、応援してほしいです。

しんどい状態を「うわーっとなる」と表現したことから生まれた「うわわオバケ」。
10歳の少女が自分の言葉で綴る、好きなこと、嫌いなこと、感じていること、困っていることやその対処法とお母さんが語る家族の歩み。
いつ、どこで、どんな「うわわオバケ」が出るのかを知ることで、アスペルガー症候群の子どもの世界が見えてくる――

●もくじ  

はじめに

I●うわわ手帳

第1章 うわわオバケ

ようち園の思い出
 私が小さいころに感じていたこと

うわわオバケ
 うわわとは?
 住みつきうわわ
 うわわ山

私の感じ方―音
 私のきらいな音
 カミナリは世の中で一番きらいな音
 えいが館もうわわ
 歯医者と私
 家に来た時に守ってよ!
 とびとびに聞こえてしまう
 私のうわわ対処
 運動会はうわわなのに……

私の感じ方―感触やにおい
 私の好きな服、きらいな服
 昨日のケーキと今日のケーキ
 難しいこと
 集中できない?
 どちらが先なの?
 「もうちょっと」などはわかりにくい
 おこられているの? そうではないの?
 予定の変更は本当に大変
 体温計はイヤ
 うわあ〜返事もできない

第2章 私のこと

私の家族
 お母さん
 お父さん
 ラッキー(Lucky)

私の好きなこと
 自然と触れあう
 ネコと過ごす
 行事を楽しむ
 ゆっくり過ごすこと

第3章 私らしく過ごすために

元気に過ごすために
 私の「パワーぶくろ」
 私が出してるサイン
 ぐうたら日は、
  作ろうと思わなくても勝手にできる
 もう少し休養がほしいな
 私のうわわ減らし
 疲れている時に私が思うことや気持ち

工夫していること
 私の工夫
 お店でも
 工夫して過ごしている
 言葉の予想図
 “さと的表現”になる
 私しか知らない指計算

多数派の観察
 私から見ると多数派って不思議!?
 多数派の人が喜ぶことって何だろう?
 失敗をして
 頭の中のメリーゴーランド
 多数派と少数派はちがうのです!

私の挑戦
 私にとってあいさつは?
 小さな小さな成長
 私の課題
 家のカフェ、クリニック
 うわわを減らそう!

第4章 私とギター

 私とギター
 ギターと私
 ギターの練習
 練習の時に泣く理由
 パニクリうわわと声の大きさ
 あまいって、あまい
 集中しているつもり
 お母さんとやるのと何がちがうの?
 発表会という行事
 東京に行く準備
 大変なこともあるけれど楽しい

さとギャラリー

II ●ありのままのあなたで

第1章 娘と私の一〇年

 美しい秋晴れ
 小さな同志
 当たり前の中の幸せ
 初めての育児―二歳くらいまで
 幼稚園に入るまで
 あれ? なんでかな?
 初めての集団生活
 親の問題、子どもの問題なの?
 ちょっぴり早い入学準備
 ピカピカの一年生じゃない!
 見失っていた大切なもの
 狂いだした歯車
 理解されない親子
 ブログ 1●謎の三日、娘は透明人間なの?
 専門家だって……
 少ない人数でも……
 すべてが勉強だよ
 結びついたバラバラの点
 ブログ 2●初めての受診
 あたたかい先生
 ブログ 3●うわわ大王に会う
 学校はうわ〜っとなる

第2章 娘の世界を知る

 うわわオバケ登場
 感覚系うわわオバケ
 コミュニケーション系うわわオバケ
 金魚のフン系うわわオバケ
 ビックリ系うわわオバケ
 お疲れ系うわわオバケ
 うわわ山
 うわわオバケだらけの学校
 やっぱり安心できない……
 ブログ 4●うわわ計、不具合発生!
 自分のペースで

第3章 娘のアスペルガー症候群

 先の見えるメガネがあったらいいな
 ブログ 5●くじ引きが当たっても
 そんなふうに言われても……
 あいまい人、省略人
 ブログ 6●もうすぐってどれくらい?
 目で見る方がわかりやすいよ
 ゆっくり考えるのがいいよ
 体が機械になっちゃう
 ブログ 7●インフルエンザの問診票
 ブログ 8●つられて返事しちゃう……
 家の中の郵便局
 ブログ 9●記憶の辞書
 感覚の過敏―そのA聴覚過敏
 感覚の過敏―そのB触覚過敏
 ブログ 10●初めての海
 感覚の過敏―そのC視覚過敏
 ブログ 11●種類がありすぎて……
 そういえばホワ〜ッとしてる
 ブログ 12●今日は暑い? 寒い?
 娘と猫
 ブログ 13●似たもの同士のお友達
 小さなアイデアマン
 一番ってそんなにいいこと?
 ゆっくりの中にあるもの
 行事は行事
 ブログ 14●うわわ大王に報告

 お父さんからのメッセージ

第4章 娘とギター

 心に響いた一曲
 ブルブル震えて音がなる
 うれしい驚き
 初めてのライブ
 すごいっ、感動!
 ブログ 15●見え方が違うのです
 音楽の輪
 ブログ 16●発表会のための東京
 初めてのクラシック
 ブログ 17●新しいギターの教室
 大変なこともあるけれど……
 好きだからこそ

第5章 共感と理解

 どうせ何もでけへん
 見えているのに見えていなかった
 診断は道標
 人を見て考える支援
 一人一人違う支援
 ブログ 18●考え方の違い
 私の不登校
 未来の学校予想図
 ブログ 19●多数派、少数派は文化の違い
 うわわ研究会
応援メッセージ
 1 児童精神科医 太田豊作
 2 テディーズギター 古川忠義
 3 言語聴覚士 加藤登美子
 4 大阪発達支援センターぽぽろ 青木道忠

おわりに


はじめに

 あの時は、こんな本ができるなんて夢にも思っていませんでした。
数年前、本屋さんで目にとまった真っ白な表紙の小さな本、帯には「白い本」と書かれているだけ。その小さな本は、手に取ってみると中も真っ白でした。そう、自分で創る本だったのです。なんだかおもしろそうで買ってみたものの、使うこともなく長い間本棚に眠っていました……。
 ある日、ふとその本のことを思い出した私は、「好きなように使ってええで〜」と言って娘に渡しました。すると娘は、「うわわ手帳」とタイトルをつけて自分のことを書き始めました。
 娘が気のおもむくまま、好きな時に書き綴っている「うわわ手帳」は、私たち夫婦に娘の世界を伝えてくれています。
 我が家は、私たち夫婦と娘、そして家族の一員の一匹の猫ちゃんと楽しく暮らしています。
 娘は家では明るくお茶目、「春のにおいがしてきたなあ」「木が秋の用意をしてるなあ」と、季節の移り変わりを敏感に感じとる、感性豊かな一〇歳の女の子です。
娘は、多くの子どもたちが通っている学校へはほとんど行っていませんが、家で元気にいろいろなことを学んでいます。それは、わがままではなく、娘がもっているアスペルガー症候群(AS)の特性が、学校という環境にどうしても合わないためです。
自分の世界を自分の言葉で伝えられるようになった娘は、困ることやつらいこと、それをどんなふうに感じ、どんな配慮がほしいのかなどを伝えてくれます。そして私が今まで気付かなかった素晴らしいことをたくさん教えてくれます。そんな娘と暮らせる私はとても幸せ者です。
 ASは目には見えないために分かりにくく、特性の現れ方も一人一人違います。娘の言葉で、毎日をこんなふうに感じながら過ごしている一人の子どもがいることを知っていただけたら幸いです。そして、すべてのASの子どもが娘と同じ感じ方ではないかもしれませんが、少しでもASの世界を知っていただけたらうれしく思います。
 「地球人として、みんなが暮らしやすい社会になったらいいな〜」それが私たち家族の願いです。

高橋尚美


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毎日新聞2008年8月20日夕刊
朝日新聞 2008年9月4日
朝日新聞 2008年10月16日

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