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社会・福祉

負の遺産を持続可能な資産へ

新長田南地区再生の提案

兵庫県震災復興研究センター・市民検証研究会・
広原盛明・松本誠・出口俊一

負の遺産を持続可能な資産へ

2300億円近い予算を投入
阪神・淡路大震災後四半世紀を経てなお、事業完了せず

『新長田駅南地区震災復興第二種市街地
再開発事業検証報告書』(2021.1神戸市発表)を徹底検討した「市民検証報告書」。
市民とともに神戸のまちづくりに取り組む専門家グループ(技術士・行政書士・建築家・震災復興シンクタンク他)が、①特質の解明、②失敗原因の究明、③歴史的規定と再生方針の提起から、復興の本質を明らかにする。

CONTENTS

序文 新長田南地区を〝現代の下町〟に

第1章 新長田南地区再開発事業の神戸市検証をめぐって
市民検証にあたって/神戸市検証報告書の作為的意図とその内実/
神戸市検証報告書の問題点、「検証のまとめ」から/
新長田南地区の未来をどう構想するか/
過ちは過ちとして、戒めは戒めとして
補論 神戸市の事業検証報告書で「隠された真実」は何か

第2章 新長田南地区再生まちづくりへの提案
1  新長田南地区 再生まちづくりへの視点/
時代の流れに背を向けた惨事便乗型都市計画の教訓/
新長田南地区再生まちづくりへの5つの視点
2  新長田南再開発の評価と展望
第二種市街地再開発事業/2段階都市計画とは何か/
都市計画の将来/展望へ向けて
3  新長田南地区再開発事業の評価と再生・活用法の一試案
第二種市街地再開発事業を震災復興事業に適用したことの不適切性の検証/
新長田駅南地区の二種再開発事業の具体的評価/今後の再開発ビルの利用方法の検討/
1番館西半分の3層ネットワーク商業ゾーンの抜本的改変の新計画

第3章 被災商業者は訴える—震災から四半世紀の現実を現場から検証する
1  座談会・まちの復興事業がなぜいまこんな状態に
2  3層ネットワークや再開発ビルの管理運営の失敗──神戸市の検証報告に欠けるもの
被災商業者に三重苦を強いてきた神戸市/神戸市の保留床による市場経済と不動産取引の破壊/
復興を阻む無責任で中途半端な3層ネットワークとゾーニング計画/
管理者として君臨する新長田まちづくり株式会社/管理規約にみるアスタくにづかの不正常な状態/
市民団体・新長田駅南再開発を考える会の結成と街の正常化に向けた方針/
神戸市は、被災商業者の苦難軽減策の確立を

PROFILE

兵庫県震災復興研究センター

https://shinsaiken.hatenablog.com/

阪神・淡路大震災(1995年1月17日)の直後の大混乱の中で、いち早く被災者の暮らしの復旧、被災地の復興を目標として、日本科学者会議兵庫支部と兵庫県労働運動総合研究所が共同で個人補償の実施を中心内容とした「震災復興のための提言」を1月29日に国と被災自治体に提出。この2つの研究機関を母体に1995年4月22日、兵庫県震災復興研究センター(震災研究センター)を設立。

それから27年、震災研究センターは、被災地と被災者の状況を直視し「みんなできりひらこう震災復興」を合言葉に、調査・研究、政策提言(60数本)を重ねるとともに、全国各地の関心のある人々への継続的な情報発信(機関誌『震災研究センター』発行)を続けている。