災害時の学童保育のブリコラージュ
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ジャンル 社会・福祉
判型 A5判・210ページ
発行 2024年6月
定価 2,200円(税込)
ISBN978-4-86342-371-8 C0037
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地震・災害が頻発する日本列島。
災害など想定を超えた事態での即応的対応力!
豪雨災害からわずか数日後に開設された学童保育実践から、危機対応学の概念をもとに、想定を超えた事態が生じた際の即応的対応として、あり合わせのものや偶然すらも活かしていく「ブリコラージュ」の発想をもとにを考える。
能登半島地震で現在進行形の行動や思いを支えているのは、間違いなく「まびひょっこりクラブ」の実践である。
CONTENTS
第1章 豪雨災害時の学童保育のリアル
被害状況と危機対応/「安心できる居場所」/近隣の学童保育
第2章 みんなの想いでつないだ緊急時の学童保育実践
【はじめる】子どもたちを受け入れる/温かい食事を子どもたちに/救ってくれたのは地域/子どもや保護者の声を届ける
【かかわる】専任指導員のかかわり/大学教員と学生ボランティア/「まびひょっこりクラブ」の終わり
【つなげる】 「いのりんジャパン」つながる支援/ 「がくまび」として引き継ぐ/「まびひょっこりクラブ」の役割とは?
第3章 災害時の学童保育をブリコラージュする
災害時の学童保育支援/ 「応急対応期」から「復旧期」の支援/災害時の支援を読み解く「ブリコラージュ」/エンジニアリングとブリコラージュ/ブリコラージュ的対応3つの特徴と促進するステップ/ 「日頃の準備を怠らない」
第4章 災害時の子どもへの心理支援
災害発生時の子どもの心のケア/ 災害トラウマのメカニズム/災害後の心のケア
第5章 被災の経験をどのようにしてつないでいくか
災害時の「記録」/安全対策・危機管理の落とし穴/弱い「事後・振り返り」/ 〈災間〉の思考に基づく安全対策・危機管理/「存在としての記憶」を継承
【コラム】各地の被災地の経験から 震災、水害の熊本県から/SNSを通じた支援の輪/名古屋からの支援/ボランティア経験から教員に/全国の学童保育連携の強み=佐賀県豪雨災害対応/災害時の子ども支援マニュアル/福島県南相馬市の外部支援
PROFILE
鈴木 瞬
金沢大学人間社会研究域学校教育系准教授
糸山 智栄
岡山県学童保育連絡協議会会長。株式会社えくぼ代表取締役。介護福祉士。
若井 暁(ワカイ アキラ)
NPO法人くらしき放課後児童クラブ支援センター統括責任者。岡山県学童保育連絡協議会事務局次長。放課後児童支援員。介護福祉士。