いのちをつなぐ無料低額診療事業
-
-
-
ジャンル 社会・福祉
判型 A5判・212ページ
発行 2015年10月
定価 2,200円(税込)
ISBN978-4-86342-172-1 C0036
-
お金のあるなしにかかわらず、
必要な人に必要な医療を提供する
貧困の拡大や医療保障制度の後退で、今こそ出番の「無料低額診療事業」。
単なる医療費自己負担の減額・免除制度でなく、支払い困難になった生活問題=生活保護や年金受給、障害者向け医療の利用や借金問題の解決などの手助けをする、医療ソーシャルワーカーの支援付き医療制度です。お金のあるなしにかかわらず、必要な人に必要な医療を提供する事業の必要性と課題、発展方向を提案します。
事業を取り組むために役立つ制度の詳細や事務取扱も紹介。
CONTENTS
無料低額診療事業とは
第1部 無料低額診療事業がつなぐ医療
第1章 がん患者のターミナルを支える
─生活保護も「四四条減免」も利用できない状況下での無料低額診療
第2章 非正規雇用を生きてきた2型糖尿病の40代男性
─慢性疾患と無料低額診療
第3章 人生を変えるきっかけとなった一枚のチラシ
─入り口としての無料低額診療
第4章 喘息の継続治療を支えた安心感
─意外に広い無料低額診療の守備範囲
第5章 座談会・なぜ無料低額診療に取り組むのか
第2部 現代の貧困と無料低額診療事業の果たす役割
第1章 無料低額診療事業の特徴
第2章 貧困・低所得と医療保障
─制度の谷間を埋める無料低額診療事業
第3章 拡大する格差と貧困、皆保険制度の空洞化
─「貧困大国・日本」と受療権の後退
第4章 事例にみる現代の貧困と無料低額診療事業の有効性
─医療費「無償」とソーシャルワーカーの支援
第5章 無料低額診療事業診療制度の発展のために(提案)
第3部 無料低額診療事業と京都保健会
第1章 無料低額診療事業とその変遷
第2章 京都保健会での取り組みと今後の課題
第3章 無料低額診療事業実施医療機関の事務と整備
資料編
PROFILE
吉永純
花園大学社会福祉学部教授
全国公的扶助研究会会長、貧困研究会運営委員
公益社団法人京都保健会
1956年3月設立。府内広域に3病院14診療所(歯科併設2)、他に訪問看護ステーション・ヘルパーステーション等の介護施設、看護専門学校を含め36事業所を開設・運営している。