クリエイツかもがわ│京都で感覚統合・発達障害、認知症介護や医療的ケアなど福祉分野の出版。グラフィックデザイン・イベント運営をしている出版社です。

社会・福祉

映画で見つめる子どもの心

フランス映画を中心として

饗庭千代子・高岡厚子/著

映画で見つめる子どもの心
  • ジャンル 社会・福祉

    判型 四六判・242ページ

    発行 2025年8月

    定価 2,200円(税込)

    ISBN978-4-86342-397-8 C0074

映画の中の子どもたちは、その時代の社会を映し出している

映画元年の1895年に制作された、リュミエール兄弟の作品から、2023年『ミツバチと私』までのフランス映画30点、
イラン、アメリカ、スペインなどその他の国から25点の選りすぐった55作品。
子どもが登場するこれらの作品を通して、
子ども像、子ども観がどう変わってきたか、
子どもの心を見つめることで社会の展望を開く。

CONTENTS

Part1 大人はみんな子どもだった 
Chapter1 フランス編
世界映画史のはじまり、世界子ども映画史のはじまり!
01『水をかけられた水撒き人』
02『赤ん坊の食事』
03『あこがれ』
04『わんぱく戦争』
05『ジャック・ドゥミの少年期』
06『プチ・ニコラ』
Chapter2 その他の国編
01『汚れなき悪戯』(スペイン)
02『お早よう』(日本)
03『ニュー・シネマ・パラダイス』(イタリア)

Part2 子どもにとって家族とは 
Chapter1 フランス編
01『雪崩』
02 『にんじん』
03『ぼくの伯父さん』
04『大人は判ってくれない』
05『赤ちゃんに乾杯!』
06『ポネット』
Chapter2 その他の国編
01『キッド』(アメリカ)
02『おかあさん』(日本)
03『運動靴と赤い金魚』(イラン)
04『おばあちゃんの家』(韓国) 81

Part3 子どもから大人へ 
Chapter1 フランス編
01『ぼくの小さな恋人たち』
02『トリュフォーの思春期』
Chapter2 その他の国編
01『ミツバチのささやき』(スペイン)
02『千と千尋の神隠し』(日本)
03『くちびるに歌を』(日本)

Part4 戦争を生きる子どもたち
Chapter1 フランス編
01『禁じられた遊び』
02『さよなら子供たち』
03『バティニョールおじさん』
Chapter2 その他の国編
01 『ドイツ零年』(ドイツ)
02『二十四の瞳』(日本)
03『僕の村は戦場だった』(ソ連)

〈コラム〉『赤い風船』をめぐって
①『赤い風船』(フランス)
②『ローラーとバイオリン』(ソ連)
③『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』(フランス、台湾)

Part5 学校って 
Chapter1 フランス編
01『新学期 操行ゼロ』
02『パリ20区 僕たちのクラス』
03『モンテッソーリ 子どもの家』
04『世界のはしっこ、ちいさな教室』
Chapter2 その他の国編
01『友だちのうちはどこ?』(イラン)
02もみの家』(日本)
03『ブータン山の教室』(ブータン)

Part6 現代社会を生きる子どもたち
1 子どもの置き去り
01『ベルサイユの子』(フランス)
02『少年と自転車』(フランス)
03『誰も知らない』(日本)
04『ベイビー・ブローカー』(日本、韓国)
2 取り違え
01『人生は長く静かな河』(フランス)
02『そして父になる』(日本)
3 子どもと性
01 シベールの日曜日』(フランス)
02『リトル・ガール』(フランス)
03 『ミツバチと私』(スペイン)
4 両親の離婚
01『ジュリアン』(フランス)
02『クレイマー・クレイマー』(アメリカ)
5 移民問題と子どもたち
01『ル・アーヴルの靴みがき』(フランス)
02『ウイ、シェフ!』(フランス)
03『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜』(イタリア)
04存在のない子供たち』(レバノン)

世界子ども映画史年表

PROFILE

饗庭千代子(あいばちよこ)
1944年生。関西学院大学文学部仏文学科修士課程修了。元関西学院大学非常勤講師。著書に『フランス文学/男と女と』(共著、勁草書房、1988)、『暴力の発生と連鎖』(共著、人文書院、2008)、『フランスと日本・遠くて近い二つの国』(共編著、早美出版社、2015)、上村くにことの共訳にエリザベート・バダンテール『XY 男とはなにか』(筑摩書房、1997)『男は女 女は男』(同、1992)、アーヴィン・D・ヤーロム『死の不安に向き合う』(岩崎学術出版社、2018)、ジャン=ピエール・ヴェルナン『ギリシア人の神話と思想』(国文社、2012)、ジャン=ピエール・ヴェルナン『形象・偶像・仮面 コレージュ・ド・フランス宗教人類学講義』(みすず書房、2024)など。

高岡厚子(たかおかあつこ)
942年生。大阪大学文学研究科博士課程満期退学。梅花女子大学名誉教授。著書に『フランス文学/男と女と』(共著、勁草書房、1988)、『ポーからジュール・ヴェルヌ、ランボーへ』(多賀出版、2007)、『フランスの子ども絵本史』(共著、大阪大学出版会、2009)、『フランス児童文学のファンタジー』(共著、大阪大学出版会阪大学出版会、2012)、『フランスと日本 遠くて近い二つの国』(共著、早美出版社、2015)、『フランスの歌いつがれる子ども歌』(共著、大阪大学出版会、2018)、『イソップ絵本はどこからきたのか 日英仏文化の環流』(共著、三弥井書店、2019)、訳書に フランソワ・カラデック著『フランス児童文学史』(共訳、青山社、1994)など。