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はじめに
序 「個別の指導計画」の現状と課題
第1部 「個別の指導計画」の作成
1.算数文章題が苦手な子ども
2.読み書きが苦手な子ども
コラム1●実践から見た読み書き困難の背景
3.多動・衝動性の高い子ども
4.コミュニケーション・社会性に課題のある子ども
5.注意・集中に課題のある子ども
コラム2●各種心理検査の概要と特徴
第1部のまとめ/「個別の指導計画」作成のポイント
第2部 「個別の指導計画」の効果的な活用
1.中学校における「通常の学級」の授業への活用例
2「通常の学級」での社会的スキル指導への活用例
コラム3●社会的スキルの指導
3.本人の理解につなげる活用例
4.困った行動のある子どもの事例への活用
コラム4●子どもの行動と教師のかかわり方の「両方」を
理解するためのアプローチ「応用行動分析学」
5.連携ツールとしての活用例
コラム5●自己効力感と自己理解
第2部のまとめ/「個別の指導計画」活用のポイント
第3部 幼稚園、小学校、中学校、高等学校の「個別の指導計画」
1.保育園・幼稚園の「個別の保育・教育計画」
コラム6●幼児期の取り組み
2.小学校の「個別の指導計画」
3.中学校の「個別の指導計画」
4.高等学校の「個別の指導計画」
コラム7●青年期以降の課題
第3部のまとめ/各機関での現状と課題
おわりに
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はじめに
2009(平成21)年の新学習指導要領の改訂では、通常の学級においても個別の指導計画を作成することを推奨しています。
本書は、「個別の指導計画の作成」、「個別の指導計画の効果的な活用」、そして「幼稚園、保育所、小学校、中学校、高等学校の個別の指導計画」の3 部構成として、特に通常の学級に在籍する発達障害のある幼児児童生徒への個別の指導計画の作成と活用のあり方の検討を中心に行っています。
幼児児童生徒一人ひとりは実に個性的・個別的な存在であるといえます。行動特性や学習の達成度、学習を習得するのに要する時間、生活経験など多様な点で、個に対応し、個に配慮されながら教育活動を進めていく必要があります。しかし一方で幼稚園や保育所、そして各学校は子どもたちを集団の中で教育指導を行う場でもあります。幼児児童生徒に対して集団の中で生活する力を培い、社会性を発達させていく役割を担う必要があるからです。個性的・個別的な幼児児童生徒一人ひとりに対応した教育活動と、集団生活をとおして社会性を発達させていく教育活動とが効果的に融合されることが求められています。
集団の中で生活する力を培い、社会性を発達させていく役割を中心と考えると、幼児児童生徒の個人差と個人内差に十分配慮されない教育体制となってしまいます。他方、一人ひとりの個人差と個人内差が過度に強調されると、教育は1 対1 の個別指導や少人数での指導が理想的であるということになってしまいます。人間は集団の中で生活し、他者とかかわりながら相互に影響を及ぼし合うことで成長発達が促されるとされています。集団的な活動の中で個性的・個別的な一人ひとりの社会化を実現していくことに、教育活動が寄与していく必要があると考えられます。
個別の指導計画は、個性的・個別的な幼児児童生徒一人ひとりに対応した教育活動と、集団生活をとおして社会性を発達させていく教育活動とを融合させ、効果的に展開していくための有効な手立てとして活用されるべきものです。本書は、集団の中で個に配慮しながら指導を行うための、個別の指導計画の一歩進んだ活用の検討を試みたものとしてご批正をいただきたいと考えます。
編者を代表して 相澤 雅文
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